ども。さん太(@PonkotsuSanta)です。
労働生産性が主要先進国内で40年以上も最下位の国「日本」。
しかしそんな日本でも「働き方改革」の大号令の元、2020年代は働き方に大きな変化が起きてくることが想定されます。
・ITのさらなる進化による働き方の変化
・少子高齢化による外国人労働力の受け入れ
・「同一労働同一賃金」など雇用形態間の格差是正
・終身雇用、年功序列、男女間不平等の撤廃→能力主義へシフト
要約すると、今まで「役職」「年齢」「雇用形態」などによって評価される旧来の給与システムが、「能力」「成果」「組織への貢献度」などによって評価される仕組みに変化するということです。
前記事では、「管理職」を襲う「リスク」について解説しましたが「管理職になれば安泰」という時代はもう終わりが見えています。
一方で、意欲があり成果を出せるサラリーマンにとっては良い時代の変化だと思います。
よく、企業で働く人のタイプには、「人財」「人材」「人罪」の3タイプがあると言われます。
もちろん目指すべきは「人財」ですが、2020年代の変化の波に「乗れるか」「乗れないか」で、知らずしらずのうちに「人罪」になってしまう可能性も…。
本記事では、これからの時代「人罪」になる残念なサラリーマンや管理職の「特徴」と、そこから脱出するために今からできる「対策」について解説します。
・大企業が相次いで終身雇用を撤廃。私の将来は大丈夫?
・頑張って仕事しているのになぜか評価されない…
・中堅社員になったのに給料が上がらない…なぜ?
2020年代には「人罪」になる?残念なサラリーマン&管理職の「5つの特徴」
大企業の良いところは、同僚がたくさんいるので、他人の「成功例」も「失敗例」もたくさん見れることです
私のいる会社は、比較的男女平等で若手でも積極的に大きな仕事が任される風土です。
そんな社風だからこそ、うまく世渡りしているつもりが会社には評価されず、ゆくゆくは「人罪」になってしまうケースをたびたび目撃してきました。
これからの時代「人罪」になってしまうような働き方を、タイプ別に見ていきましょう。
一生あなたについていきます!「腹心の部下」タイプ
組織の「キーマン」と呼ばれる影響力の強い上司にくっついて社内で幅を利かせるタイプです。
その上司がうまく出世してくれれば、恩恵に預かれる可能性がありますが、失脚すると巻き添えで居場所がなくなるリスクがあります。
投資で言えば、たった1社の株式に全財産を注ぎ込んでいるようなもの。
一人のキーマンに仕えるのではなく、部門を横断して幅広い人脈をつくる「リスクヘッジ」が必要です。
「腹心の部下」タイプをやめて生き残るには?
社会人になって「友人が増えていない」人は会社の人脈に依存し過ぎかもしれません。
・部門横断の飲み会やサークルに参加し社内の人脈を広げる
・会社の肩書に依存しない人付き合いを始める
・プライベートでも趣味のサークルや勉強会に参加し異業種交流する
運営のしっかりした趣味や教養の社会人サークルがおすすめです!
私がいないと仕事が回らないワ!「お局様」タイプ
わかりやすく「お局様」と書きましたが、このタイプは男女ともに一定数がいます。
このタイプは一般的に入社年数が長く、仕事やノウハウ、情報を自分で抱え込み、会社内で「既得権益」を作り上げます。
その結果、「あの人に指示をお伺いしないと仕事が進まない」状態が生まれるので、会社側もなかなか対処が難しいです。
しかも、短期的にみると問題なく仕事が進んでいるように見えるので、普段はそれほど問題視されません。
いい意味で「生き字引」なんて呼ばれますが、逆を言えば「後進の育成」と「業務標準化」を怠っているということ。
長い目で見ると、このタイプは会社にとってマイナスの大きい「ボトルネック」にしかなりません。
第一に「健康リスク」。どんな人でも歳を重ねれば「健康を損なうリスク」は高まります。
「お局様」が急に倒れてしまったとき、その仕事を誰もフォローできない組織は非常に弱いです。
第二に「後進が育たないリスク」。「お局様」タイプは、「自分は優秀」だと思っている人が多い傾向にあると思います。
すると、正しく部下に仕事と権限を与えて育てることができないため、若い部下が自分の考えと裁量で仕事ができず、部下の才能の芽は「摘まれて」しまいます。
個人プレーでは優秀な人が、組織を任されるとダメになる典型例がこのタイプです。
「お局様おつぼねさま」タイプをやめて生き残るには?
管理職に多い「お局様」タイプを脱するためには、とにかく人に任せて自分は「マネージャー」に徹することが重要です。
・現代の正しい組織マネジメント法を学ぶ
・部下に実務的な仕事の権限をゆずり、自分はマネジメントに徹する
・自分のノウハウをマニュアルに落とし込み、仕事の標準化を進める
頼まれると断れない「器用貧乏」タイプ
このタイプの人は要領がよく「器用」なので、広い範囲の仕事を割とそつなくこなせます。
人当たりもよく気前よく引き受けてくれるので、直属の上司以外からも名指しで仕事がくることが多く、重宝される人です。
そのため、書類作成や事務作業、出張の段取りや各種予約、イベントの手伝いなど幅広い依頼で大忙しです。
しかしもったいないのは、これらの「雑務」によって「本来やるべき付加価値の高い仕事」にかける時間が減ること。
付加価値や難易度の高い仕事は、ある程度まとまった時間の確保が必須なので、「雑務」という横槍が入れば入るほど、時間効率は落ち、仕事のパフォーマンスも落ちていきます。
これでは、持ち前の能力の高さが生かされず、専門分野のスキルも伸びにくいので、「自分の履歴書」となるような大きな実績が作りにくくなります。
結局、自身のキャリア形成にとって大きなダメージになってしまうのです。
自分の将来を守るために安直な作業依頼は断りましょう!
「器用貧乏」タイプをやめて生き残るには?
このタイプは、前述の2タイプに比べて基本能力は高いので、適度に仕事を「断る」ことができれば、これからグングン伸びていくポテンシャルがあります。
・自分の目標とやるべきことを再確認する
・「作業」と「仕事」を見極め重要度の高い仕事に集中する
・断りにくい場合は、上司に相談する
・特定分野で実績を出し「社内専門家」のイメージをつくる
→専門家には「作業」レベルの依頼は依頼しにくい
周りは大迷惑!「働いている風」タイプ
最近、東洋経済オンラインで「働かないおじさん」よりも「働いている"風"おじさん」の方が迷惑だ、という趣旨の記事を見つけ、「働いている"風"おじさんって、どの会社にも一定数いるんだな」と感じました。
「来週の月曜、朝7時からミーティングだ」とか、「明日の夜、8時から会議をする。課長は全員、参加するように」などと言い、会議はするし、資料は作るし、メールは出すしで、組織を引っ掻き回す。だからといって、会議でもまったくなにも決めようとしない。
粘土をこねくり回しているだけで、一向に形ができない。そんな感じのことばかりやっている50代のおじさんたちが結構いるのだ。
「働いている風」タイプの特徴は5つ。
②深く考えずに動く
③会議大好き
④資料(紙)大好き
⑤ハンコも大好き
⑥電話や雑談も大好き
とにかく「動くこと=仕事をしている」と考えているので、誰よりもエネルギッシュに「動いて」いるのですが、「知恵」が伴っていないので「働く」になっていないタイプです。
50代前後以上の年齢の方に多いので、管理職や役職付きの人が多いのも困りもの。
本人の成果が上がらないだけならまだ許せますが、管理職に振り回される周囲としてはたまったものではありません。
直属の上司がこのタイプがだと、「謎」資料を作らされ、大量にコピーさせられたあげく全く活用されないという「掘った穴を埋める作業」を延々とさせられることになります。
周囲ができる対策としては、とにかく「距離を置くこと」。
転部や配置換えを申し出るか、ひどい場合は転職も視野に入れて「逃げる」必要があります。
「働いている風」タイプをやめて生き残るには?
「働いている風」タイプは、動けば動くほど周囲の部下や取引先が振り回されるので、極力「何もしない」ほうが周りは助かります。
おそらく年齢的にも、今から働き方を根本的に変えるのは厳しいと思うので、以下の戦略をおすすめします。
・できるだけ何もせず、穏便に残りの会社生活を送る
・子供たちの自立後〜定年までの「貯蓄期間」になるべく貯金する
・インデックス投資信託など比較的ローリスクな商品から「投資」を始める
・老後、孤立しないために地域の行事に参加するなど、社外の人脈を作っておく
やる気と体力は負けません!「体育会系」タイプ
「やる気」も「体力」も、いい仕事をするためには必要な要素ですが、これだけだと将来のキャリア形成は苦しくなります。
なぜなら近い将来、以下のような可能性が考えるからです。
・「やる気に関係なく」的確に仕事をするロボット達に仕事を奪われる可能性
・副業解禁など働き方が柔軟になる反面、専門スキル・実績の高い個人に仕事が集中する可能性
これらを見据えて長いスパンでキャリア設計を考えないと、取り残されて将来「働いている"風"」タイプに育ってしまいます。
一方で学生時代スポーツに打ち込んできた「体育会系」タイプは、ストレスに強く、頭の回転も早い方が多いです。
2019年末に新規上場した、スポーツ人材に特化した就職支援サービスを展開する企業「スポーツフィールド」が予想を上回る株価をつけるなど、「体育会系」人材は、昔から根強い人気があります。
元々のフィジカル&メンタルの強さに加え、「戦略」と「専門性」をプラスすればまさに「鬼に金棒」。
唯一無二の貴重な「人財」に成長できるはずです。
「体育会系」タイプの強みを活かして生き残るには?
「体育会系」タイプは、生まれ持ったスペックが高いので、本を読むなど「文武両道」を目指すのが成功の近道。
チームプレーのスポーツ経験者なら、コミュニケーション力とリーダーシップを生かして社会人サークルを立ち上げると、多彩な人物が集まり、貴重な人脈と情報が得られる可能性があります。
・若いうちに明確なキャリアプランを立てておく
・「武器」となる自分の専門性(コアスキル)を身につける
・コアスキルとの掛け算で相乗効果を生み出す「サブスキル」を育てる
・持ち前のフットワークを活かして社外人脈を築く
・好きなスポーツの社会人サークルを立ち上げ中心人物になる
【まとめ】2020年代に評価される「人財」の特徴【E-A-T】とは
以上、2020年代「人罪」になってしまうかもしれないサラリーマン&管理職の「5つの特徴」について紹介しました。
・これからの「働き方」は2010年代までとは大きく変化する
・時代の変化に乗り遅れないためには、自分の「タイプ」を知り自分も変わっていくこと
・広い視野と長期視点で人生の目標・方向性を考えることがキャリア形成第一歩
・「E-A-T」の高い人材が「人財」として生涯活躍できる
検索エンジンで有名な「Google」が昨今、Webサイトの評価で特に需要視している要素に「E-A-T」という概念があります。
GoogleがWebサイトを評価し、検索結果の順位づけをする際に重視するとされる3つの概念
①Expertise(専門性)
②Authoritativeness(権威性)
③Trustworthiness(信頼性)
から、それぞれ頭文字をとった言葉です。
私は、この「E-A-T」の概念が、これから重用される「人財」にも当てはまると考えています。
「E-A-T」をサラリーマン像に置き換えてみると、このようになります。
②権威性:目に見える形の実績を残しているか
③信頼性:社内外の豊富な人脈があるか(多くの人物からの信用がある)
これらを複合的に組み合わせて、市場価値を最大化することが、これから「生涯現役」で活躍できる人の条件になってくるでしょう。
歳を重ねても仕事で輝ける「かっこいいシニア」になりたいものですね!