ども。さん太(@PonkotsuSanta)です。
前回の記事では「働かない親」に対する、子供側ができる対策について書きました。
両親や義父母が高齢やケガ等を理由に働かなくなった時、頼られるのが私達「子供」側です。
今でも(特に田舎は)「親の面倒を見るのは子供の義務」「育ててもらったんだから当然」といった風潮が根強いです。
仕送りや借金を頼まれると、つい「親孝行」と思って手助けしてしまいたくなりますよね。
果たして本当にその「仕送り」は必要なのでしょうか?
3年間120万円以上を実家に仕送りして、結果「後悔」している私の失敗談をご紹介します。
・歳で働けなくなった親に仕送りを要求された。子供が面倒をみる義務があるの?
・義父母から「ちょっとお金貸して」と頼まれた。断りづらいけど貸すべき?
・実家の両親に毎月仕送りしているが、正直つらい。仕送りをやめようか悩んでいる
「親への仕送りは子供の義務?」3年間120万円仕送りした結果…
私が実家の両親に仕送りを始めたのは、父親が膝を悪くして仕事を辞めたのがきっかけでした。
専業主婦歴20年以上の母親は介護もありすぐには働けない状況。
実家にいる妹が働き始めていたのでいきなり収入がゼロにはならなかったものの、心もとなかったのか、母から「仕送り」を頼まれました。
私も一度は「うつ病」で「無一文」になり、当時はあまり貯金がなかった頃の話です。
正直毎月の仕送りはしんどい状況でしたが「親孝行」と思って深く考えず、仕送りをはじめてしまいました。
両親も当時は50代。「次に働き始めるまでの生活の足しになれば」という気持ちでした。
仕送りの金額は毎月3万円ほど、最終的に3年間超で合計120万円ほどになります。
仕送りの「120万円」は結局どうなったのか?
私としては「再就職までのサポート」のつもりでお金を送っていたのですが、1年経っても2年経っても自立に向かう兆しが見えない。
その間、父はいつの間にか新車に乗り換え、スタッドレスタイヤやガソリン、自動車税もろもろにどうやら使われたようです。
こうして私の善意の仕送りは、なんと「クルマ代」に消えてしまったのです…。
3年が経った頃、さすがに私も堪忍袋の緒が切れて、仕送り中止を申し出ます。
そして家族会議を行い、実家の家計を見直し、お金のかかるもの、不要なものを手放しました。
その時の具体的な対策は別記事にまとめています。結果、仕送りは必要ないことがわかりました。
【毎月5万円の不労所得】がんばらない投資術まとめ【ソロジン】
お金のない親・義父母から「仕送りして欲しい」と頼まれたら?
以上の失敗から、実親や義父母から仕送りを頼まれた時は、安易に承諾すべきではないと考えています。
借金も同様で、「すぐに返す」は当てになりません。慎重に検討が必要です。
断る理由は何でも良いのですが、正直に「自分たちも生活が苦しいから」が無難かと思います。
たとえ毎月2〜3万円の仕送りであっても、給料の伸びない現代では、新たに稼ぐことは大変。
結婚し子供もいればもっと大変なはずですから、堂々とお断りする権利があると思います。
その他、色んなケースで使える「断り方のマニュアル」は別記事に詳しく書いています。
また、法律に照らして考えても「生活が苦しいこと」を理由に断るのは何も問題はありません。(詳しくは後述します)
もしも、断りづらい場合は、童話「アリとキリギリス」を思い出してください。
やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探すが見つからず、最後にアリたちに乞い、食べ物を分けてもらおうとするが、アリは「夏には歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい?」と食べ物を分けることを拒否し、キリギリスは飢え死んでしまう。
ちょっと童話にしては残酷な結末ですが、この時のアリの対応が、実は「正解」です。
「お金がない」という人は、実はお金がないこと自体が問題ではなくて、収入(貯金)の範囲で暮らす知恵や我慢ができないことが問題なケースが多いです。
まさに童話の「キリギリス」のように、将来展望がなく刹那的に生きているタイプですね。
そんな人に、対症療法的にお金を渡しても、穴の空いたバケツに水を注ぐようなもの。すぐ浪費されてなくなってしまいます。
親御さんが健康な方も、もし帰省の時などに機会があれば、親御さんの将来設計について話を聞いてみてください。
「将来のことなんて考えても仕方ない」というタイプのご両親であれば要注意。
具体的な老後の将来設計がなく、もしもの時は子供に頼るつもりでいる「キリギリス」かもしれません。
「アリとキリギリス」など「童話」に隠された深い教訓はこちらで詳しく解説しています。
親への仕送りを「正直つらい、やめたい」と考えている方へ伝えたいこと
中には、現在すでにご実家等に仕送りをされている方もいらっしゃると思います。
その場合も、正直毎月の支出はしんどいと考えているなら、勇気をもって断ったほうが良いと思います。
いきなり断るが難しい時は、「働き方改革で残業カットされたから…」などを理由に、減額を申し出てはいかがでしょうか?
また、親御さんの「大切に使ってるよ」「もしもに備えて手つかずで残しているから安心して」という言葉は、経験上、あまり信用しないほうが良いと思います。
そもそも、お金を大事に使える人であれば、大事な子供に仕送りや借金を頼まないはずですから。
法律上は「自分の親に対する扶養義務あり」でも無理はしないで!
民法には「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」と定められています。
つまり、どんな立派で成功している親御さんであっても、逆に借金まみれの親であっても、法律上は「親の面倒は子がみるもの」とされています。
だから「貧困が連鎖する」とも言えますね…
でも、だからといってお金がない親の面倒を全面的に子供側が見なければいけない、ということではありません。
自分の生活だけで精いっぱい、余力がない、という場合には、「自分の親及び兄弟姉妹に対する扶養義務」は認められません。自分の親や兄弟姉妹に対する扶養義務は、「自分の生活を犠牲にしてでもすべての面倒を見る義務」ではないのです。
「扶養義務」にも優先順位があり、夫婦や自分の子供の扶養が最優先されます。
自分たちの生活が苦しいなら、親や兄弟の面倒、金銭的な援助義務を負う必要はありません。
このことを覚えておくと「親の面倒を見るのは子の責任でしょ!」と甘く考えている毒親への対処がしやすくなります。
両親(義父母)にはお金ではない形の「親孝行」をプレゼント
もしも、毎月の仕送り以外で何か両親に「親孝行」をしたい時は、孫の顔を見せてあげたり、記念日に温泉旅行などをプレゼントするのが良いと思います。
「毎月お金が入ってくる」状況をつくってしまうと、人間はどうしても甘えてしまいます。
なので、贈り物をするときも「不定期」「サプライズ」がポイント。
やむをえず仕送りするなら、まず自分たちの「収入アップ」が先決
両親が「働かない」理由としては、本人たちの意欲の問題もありますが、病気やケガなどで「働きたいけど働けない」場合もあると思います。
そんな状況で、やむをえず仕送りが必要な場合も、月数万円を家計から出し続けるのは厳しいでしょう。
この状況を切り抜けるには、自分たちの収入をアップさせるしかありません。
今の仕事で十分な給料アップが可能であれば言うことはないのですが、難しい場合は「転職」「副業」「投資」のいずれかを検討する必要があります。
幸い日本は社会保障も整っていて、転職も昔ほど難しくないので、私のように無一文からでも、数年で資産を積み上げることは可能です。
私が着実に資産形成している「がんばらない投資術」は以下の記事にまとめています。
【まとめ】親(実家)への仕送りは不要。未来のある子供たちへの投資を最優先
以上、3年間120万円仕送りして後悔した、私の失敗談をご紹介しました。
・お金に困る人は将来設計のない「キリギリス」タイプの可能性が高い。要注意!
・「キリギリス」タイプはお金があるとすぐ浪費する。根本的な家計改善が必要
・法律上は「自分の親に対する扶養義務あり」
・しかし自分たちの生活が最優先。無理は禁物
「老いた親への援助」問題は、誰もがゆくゆくは直面する問題だと思います。
親子の問題は、いろいろな感情が邪魔をして冷静に考えづらい課題です。
しかし私は、同じお金を使うなら、まだ若い現役世代や、将来性のある子どもたちへ「投資」すべきだと考えます。
しかし残念ながら、現代日本では「若い世代が損をする」仕組みがまだまだあります。
私たちは少しでも知識をつけて、子どもたちの未来を守っていきたいですね。
将来に自信をもつために、一緒に学んでいきましょう!