ども。楽器はリコーダーさえ吹けない、さん太(@PonkotsuSanta) です。
今回は、私の人生の低迷期を、ある音楽との出逢いがきっかけで脱出できた、そんなお話を書こうと思います。
「好きなミュージシャンがいない」すねていた青春時代
あまり家が裕福でなかった私がCDをレンタル等で聴くようになったのは高校生になってから。 しかし、その頃からヒットチャート上位にランクインするいわゆる「大衆ウケの良い音楽」は、何か自分にはしっくりこない気がしていました。
なぜなら当時の私は筋金入りの根暗で「辛いこと落ち込むこともあるけどさ、くよくよしないで前を向いて頑張ろうぜ!」的なポジティブミュージックにはアレルギー反応があったからです。
その後も、流行ってるから、友達に勧められたから、ドラマ、映画、アニメの主題歌だったから…などなどの理由で邦楽・洋楽さまざまなジャンルの音楽を聴きましたが、「このミュージシャンが好きだ」「ライブに行きたい」と思える音楽にはなかなか出逢えませんでした。
「音楽に人一人の人生を左右するような力なんてない」
20代半ばまでは、音楽についてはそう思っていましたし、仕事の忙しさから徐々に音楽自体を聴かなくなっていました。
その認識が、2017年の冬にひっくり返ることになります。
この頃の私は、鬱(うつ)が再発したため心療内科に通い薬物治療中でした。
規則正しい生活、できるかぎり体に良い食事を心がけ、十分な睡眠を取り、仕事量をセーブ。そして処方される薬を正しく服用しているはずなのに、一向に良くならない。それどころか秋に入ってから状態は悪化していく一方で、医師も手の打ちようがなく、完全に休職して治療に専念するか?を真剣に考えていました。
※うつを患ったことのある方ならお分かりいただけると思いますが、秋〜冬は一番辛い季節です。寒さが体にこたえること、運動量が減って引きこもりがちになることが一因だと思われます。
当時の私は、外に出ることも億劫で、運動も20代にも関わらず、ウォーキングが精一杯。特に寒くなってからは歩くこともサボりがちになっていました。
それでも何とか気持ちを奮い立たせようと、色んなアーティストの曲をスマホに容量いっぱいまで突っ込み、無理やり歩いていました。
邦・洋問わず、昔好きだった曲、学生時代に流行った懐かしい曲、TSUTAYAのランキングやフィーリングで借りてきた曲も入っていて、「いい曲だな」と思うものはあれど、うつで曇りきった私の心に届くような音楽にはなかなか出逢えません。
そんな中、聴いているとなぜか心が軽くなり、気がつくと毎日のように聴いている音楽があったのです。
それが、「BAND-MAID」との出逢いでした。
【BAND-MAID】との出逢い
「BAND-MAID」は、うつが再発する前、YouTubeの「あなたへのおすすめ」で、楽曲「Thrill(スリル)」のMVを観たのがきっかけでした。
当時の印象としては、「よくありそうな企画もののバンドっぽい。でも演奏うまいし、曲も好みかもしれない」程度で、なんとなくアルバムCDをポチったのです。
しかし、当時は仕事が本当に忙しく、CDをパソコンに取り込んだまま、ほとんど聴くこと無く放置していました。
そして時は流れ、2017年。うつ病を患いどん底の気持ちで歩いていた時に、彼女たちの音楽が救いになりました。
寒い冬に、治療のためとはいえ、外に出かけることは本当に辛かったのですが、その辛さを和らげ、始めは歩くのがやっとだった私が、元のように走ったりスポーツが出来るまで回復した「きっかけ」を作ってくれたのは、イヤホン越しに聴く「BAND-MAID」の音楽です。
※その後もうつ治療は一筋縄ではいかず、1年ほど気分の乱高下を繰り返しましたが、現在は薬をやめられ、無事、寛解まで漕ぎ着けることができました。
もしあの時、YouTubeを見てなかったら、「BAND-MAID」に出逢ってなかったら、もしかすると今の私は無いかもしれません…。
※私の場合は、比較的ロックが好きなこともあって問題なく受け付けられたのですが、うつを患っている方で激しめの曲がダメな方は、ご自身にとっての「しっくりくる音楽」を探されると良いかと思います。
【BAND-MAID】の魅力
私は音楽の技術面には詳しくなく、バンドのテクニック云々は上手く語れませんので、考察の深い方のブログをご紹介しておきます。( ブログ丸ごと「BAND-MAID」。並々ならぬ愛を感じます)
音楽は、演奏技術の巧拙は重要な要素だとは思うものの、好き嫌いは受け手の感性に寄る所が多いと思うので、結局は「合うか」「合わないか」だと思いますが、 もし私なりに、一言でこのバンドの魅力を伝えるなら
「すごいパンチが効いていて辛いけど複雑な味が絶妙なバランスで絡み合い週5で食べても飽きない『奇跡のやみつきカレー』」
…アホな文章でたいへん申し訳ありません。(そして全然一言じゃない)
何か気の利いたかっこいいまとめをあれこれ考えたのですが、そもそも、音楽に関しては小学校のリコーダーで躓いたポンコツには無理があります。
私はカレー好きで、旅行先でもカレー屋はチェックしますし、自分でも独自の配合で旨いカレーを目指していますが、さすがに週5で食べたら「もうカレーは見たくない」状態になります。そういう「飽き」がこないバンドなのです。
特にライブでは、MC含めて(いい意味で)好き勝手やっていて、めちゃめちゃ楽しそう(大事)に演奏しているのも個人的には感動しました。
私は今30代前半ですが、残りの50年ほどをかけても、生涯もう出逢えないかもしれない「奇跡的なバランス」そして「まだまだ化けそうなポテンシャル」を併せ持った、今後も目が離せないバンドです。
私的【BAND-MAID】おすすめ10曲
ふつう、「好きなアーティスト」レベルでもアルバム10曲ほどのうち、良曲は3〜4曲ほどではないでしょうか。
しかし、いわゆる「捨て曲」が本当にないのも「BAND-MAID」の珍しいところで、ライブでも「どの曲で始まりどの曲で終わってもおかしくない」クオリティに仕上がっています。
なので、順番はつけられませんが、個人的に思い入れの深い曲を10曲ご紹介します。
リリースの古い順から
【1】「FORWARD」(アルバム「MAID IN JAPAN」収録)
【2】「REAL EXISTENCE」(アルバム「New Beginning」収録)
【3】「the non-fiction days」(アルバム「Brand New MAID」収録)
【4】「alone」(アルバム「Brand New MAID」収録)
【5】「YOLO」(アルバム「Just Bring It」収録)
【6】「secret My lips」(アルバム「Just Bring It」収録)
【7】「Play」(アルバム「WORLD DOMINATION」収録)
【8】「DOMINATION」(アルバム「WORLD DOMINATION」収録)
【9】「Daydreaming」(アルバム「WORLD DOMINATION」収録)
【10】「anemone 」(アルバム「WORLD DOMINATION」収録)
※YouTubeの公式チャンネルからいくつかMVも貼っておきます。
【3】「the non-fiction days」
アルバム「Brand New MAID」のリードトラック。しびれるサウンドがやみつきです。
【4】「alone」
初めてアルバムに収録されたBAND-MAID作詞・作曲の楽曲。より等身大になった歌詞が好きです。
【5】「YOLO」
メジャーデビューシングル。壮大な世界観が魅力です。
【6】「secret My lips」
終わりのフレーズ「もっともがいて もっとあがいて 他人に夢をたくすな」が、当時出口の見えないうつトンネルを彷徨っていた私の心にも響きました…。
【8】「DOMINATION」
アルバム「WORLD DOMINATION」のリードトラック。ゴリゴリ!
10曲に収まらなかった…。
【11】「Choose me」(シングル「Daydreaming/Choose me」収録)
【12】「Screaming」(シングル「start over」c/w曲)
【13】「Smile」(シングル「Bubble」c/w曲)
c/w曲の異常なほどの完成度もBAND-MAIDの特徴ですね。「Screaming」「Smile」は今後のライブで聴けるのが楽しみです。
【14】「glory」
『遊☆戯☆王VRAINS』エンディングテーマに起用されたことで、若い方はこの曲でBAND-MAIDを知った方も多いのではないでしょうか。私は初代『遊☆戯☆王』(王国編〜バトルシティ編あたり)がどストライクの世代なので、今もこのシリーズが続いているのは胸熱ですね。
持ち味の重厚なサウンドとPOPさがいいバランスでMIXされた良曲です。
【まとめ】短い人生の中で「夢中になれる音楽」に出逢う喜び
前述の通り「BAND-MAID」に出逢っていなかったら、今の私も、このブログも無かったかも知れません。それくらいのインパクト、エネルギーをもらったバンドです。
上記の厳選10曲には入っていませんが、アルバムの収録曲はどれも良曲揃いです。
気になった方で、もし既に「Amazon Prime」会員の方は、付帯サービスの「Prime Music」から一部のアルバム・シングルをいつでも聴くことができます。
※2019年3月31日現在、最新アルバム「WORLD DOMINATION」も「Amazon Prime」会員なら全曲聴けるようになってます。凄すぎ…。
もし「Amazon Prime」会員でない方も、下記リンクからお試し30日間無料で「Prime Music」に申し込みができます。
私が学生の頃はショップでCDを買ったりレンタルが当たり前だったのに、今はネットで定額聴き放題なんて、すごい時代になったもんです…。
「Prime Music」では、キュレーターの方がテーマに沿ってまとめているプレイリストなども聴けるので自分の知らない音楽に出会うため私も積極的に活用しています。
ぜひ皆さんも、「このアーティストに出逢えて良かった!」と思える推しのミュージシャンを見つけてみてくださいね。
ではまた!