ども。デザイナーのさん太(@PonkotsuSanta)です。
今回は主に、デザインアイデアの原動力になる「インプット術」や「自己投資」の方法に焦点を当てて書いていきます。
・最近いいアイデアを思いつかないことが多い
・デザイン提案がすんなり通らず修正作業で消耗する
・仕事をより早く効率的に終わらせて時間の余裕をつくりたい
デザイナーの自己投資・インプット術
デザインの仕事は、アイデアや課題解決力が問われる頭脳労働です。
そのため、常に自分の中に数多くの引き出しやストックをもっていなければ良い仕事はできません。
仕事道具に投資する
デザイナーはいわゆる「職人仕事」です。
例えば「板前」さんであれば、包丁や調理具は自分に合った最高のものを使っているはずです。
会社勤めだと、パソコンや周辺機器、事務用品は会社から貸与される場合が多いですが、よりよい環境構築のためには積極的に自分からお金を出しましょう。
会社に買ってもらえれば良いのですが、私が過去に在籍していた会社はどこも予算が厳しかったので、マウス等の周辺機器、素材集などは自費で買い足しました。
デザイナーは、会社の看板を外して独立や副業で比較的稼ぎやすい職種です。
会社に依存しない姿勢を若いうちから身につけるためにも「自分の仕事環境は自分でつくる習慣」を意識すると良いです。
また、自分で仕事をはじめるために、早いうちから自分のMacやデザインソフトなど、PC作業環境周りにも投資しておくのが吉。
中には会社のソフトを個人のパソコンにインストールしてタダで使おうとする同僚や先輩もいますが、ルール違反はいずれ身を滅ぼすのでマネしないのが無難です。
本にガンガン投資する
デザイン系の雑誌・情報誌はもちろんですが、おすすめなのはデザイン業界のトップランナーの著書を読み、考え方、仕事の取り組み方を取り入れること。
デザイン業界は勤め先を間違えると、いわゆる体育会系で、長時間労働などの「力技」で仕事しているところがいまだにあります。
一方成果を出しているデザイン事務所は、積極的に設備やテクノロジーに投資しスマートに仕事をしているので、効率のいい仕事のやり方を学ぶのは有効です。
加えて、今手がけているデザインの仕事に関係する分野の本をまとめて読むのも有効です。
私はここ数年小売業関連の仕事をすることが多かったので、リテール関連のビジネス書、マーケティング、接客、心理学、コピーライティングなどの本を読みました。
ライティングスキルを磨く
デザインといえば写真やロゴなど装飾的なビジュアルに目がいきがちですが、文章もデザインの一部です。
大きなデザイン事務所やチームであれば、コピーライターがいる場合もありますが、数人規模の事務所やチームの場合、デザイナーがコピーや文章を扱う場面も多いです。
また、クライアントから支給される文章(原稿)が優れたものであれば問題ないのですが、文章が不得手な担当者さんだと、そのまま使うことが難しいケースも…。
特に現在は文章を手書きする機会が減ったのか、誤字脱字、難読語の使用、「てにをは」の間違いは日常茶飯事です。
それがそのまま印刷やWebに載ってしまったら、信用問題になりますよね?
デザインと一緒に文章もリライトした提案をプラスすると、クライアントから意外に喜ばれます。
・購買をもう一押するキャッチコピーを提案する
・覚えやすく親しみのある愛称を提案する
また、伝わりやすい文章にするためには
→ターゲットに合わせた直感的・日常的な言葉に置き換える
②一文を短くする
→人が一度に認識できる文字数は10文字程度
③擬音を効果的に使う
→「パッ」「ギュー」「ビシッ」など
これらを意識するだけで、かなり読みやすく伝わりやすくなります。
文章をインプットする方法は、昔は雑誌や広告でしたが、今はブログやTwitter、noteなどテキストがメインのコンテンツがたくさんあるので、文章のうまいライターさんをフォローするのがおすすめ。
また、自分でも日常的に文章を書くようにすれば、どんどんライティングスキルは伸びると思います。
文章の書き方で特に参考になったのはこの二冊。
論理展開の組み立てや引き算の考え方など、デザインにも通じるノウハウが詰まっています。
また、私が本職のコピーライティングでも使っているワザは以下の記事でも解説しています。
自分の足とお金で市場調査する
現代では、情報収集もインターネットでできてしまうので、デザインのアイデアを仕入れるのもネットが中心になりがちです。
例えば画像共有サービスのPinterestで検索すると、世界中のクリエイターが手がける広告やプロダクトのデザインが手軽にできます。
ですが、もし手がけているデザインが街中に設置されたり、実店舗で売られる場合、一番大事にしなければならないのは「現場」です。
私は現在、小売業の仕事をメインでやっているため、足しげく実店舗に通うことにしています。
・意図したターゲットが手にとってくれているか?
・お客さんは何をチェックしながら商品を選んでいるか?
・競合のデザインやディスプレイはどうか?
など、いくつかのポイントを見て、デザインの改善に役立てています。
また、コンビニは狭い店舗スペースをめぐって大手メーカーの商品がしのぎを削る場ですので、定期的にチェックしたいところです。
商品の入れ替わりも早いので「いま世の中で何が売れているか」を、すばやく拾うことができます。
ネットでSNSの評判を拾っただけでは見えないリアルが「現場」にはあります。
興味範囲を広げアンテナを立てておく
デザインの仕事は、自分の中の「引き出しの多さと深さ」が仕事の質に直結してきます。
依頼される商品・サービスは多岐にわたるため、様々な業界に対して理解がなければ「ハマる」デザインはつくれないからです。
引き出しを増やすには、好きなジャンルの情報だけでなく、ふだん読まないようなジャンルの本や映画を観たり、新しい趣味を始めるのがおすすめ。
旅行であれば、定番の観光スポット、有名レストランも良いですが、徒歩や自転車で街中をめぐり変わったお店やスポットに行ってみると、新しい発見があります。
新しいことを始めると新しい人とのつながりが増えるので、人づての情報も格段に増えます。
その中で気をつけておきたいのが「食わず嫌いをしない」こと。
私が後悔しているのが、長い間「投資=ギャンブル」だと思いこんで情報収集をしていなかったことです。まさに「食わず嫌い」。
デザイナー、クリエイター仲間でつるんでいると、なかなか投資の話題って出てきません。
でもデザインの依頼主になる、ビジネスを回している方にとっては、お金まわりの話は普通の話題なんですよね。
こういう方たちと仕事をする上で、話についていけないのは機会損失なので、勉強しておくに越したことはありません。
投資を勉強しはじめて、リスクヘッジやポートフォリオ的な考え方、パフォーマンス分析など、投資の知識がふだんの生活や仕事に活きることもたくさんありました。
私は現在、株式、FX、仮想通貨(Bitcoin)を中心に投資しています。全ての手法はこちらの記事で公開しています。
「実体験」を積み重ねる
知識の面においては、現代は幸いにもインターネットのおかげで、ある程度の情報を瞬時に仕入れることができます。
しかし「引き出しの深さ」をつくるのは、その人の「実体験」です。
「知っている」ことと「実際にやったことがある」こととはまさに雲泥の差です。
例えば、スノーボードにはじめて行く時、事前にどれだけ基礎知識を学び、動画でイメージトレーニングしていっても、最初は必ずコケます。
初日はコケすぎてスノーボードが嫌になるかもしれません。でもあきらめずに試行錯誤していくと、徐々に滑れるようになっていく。
すると、ゲレンデに行く前はただの「知識」だったものが「実体験」に昇華されて自分の中に積み上がります。
これはデザイナーに限った話ではないですが、仕事で実績を出されている方は「実体験(失敗・成功体験)」の量が違います。
知識はパソコン・スマホから無料で入手できるかもしれませんが、実体験は自分の労力とお金を払わないと得られません。
また運が良ければ、実体験が元になって仕事につながることもあります。
「実体験」を増やすには、「趣味」を持つことが一番。30種類以上の趣味を経験した私が、今でも続けている「大人の趣味」はこちらの記事で紹介しています。
【まとめ】インプットの目的は「思考の練度」を上げるため
以上、デザイナーでも残業なしで働くためのインプット&自己投資術を紹介しました。
中には泥臭いものもあり、いきなり仕事のスピードが上がる類のものではありませんが、「早く最適解のデザインを仕上げる」ためには、結局「思考の練度」を高めていくほかありません。
どれだけ作業効率を上げても、手が2倍3倍早く動くようになるわけではありませんので。
そのための「引き出しの数と深さ」をつくっていくのがインプットだと考えています。
私もまだまだなので、これからも生涯勉強を続けていきます!
本ブログでは、今後もデザイナーの働き方や仕事にプラスになる記事を書いていきますので参考にしていただけたら幸いです。