ども。さん太(@PonkotsuSanta)です。
年号が変わり、2020年になっても「うまい話」はなくなりません。
逆に、「うまい話」を持ってくる人たちにとっては、現在の情勢は大きなチャンスのはずです。
例えば、
・自分や親の長生き「しすぎてしまう」リスク
・働き方改革等による労働時間短縮で起こる「給与所得減少」
・働き方改革で労働者の余暇時間が増える
・サラリーマンの副業解禁
・ITの進歩による人件費削減
・消費税等の増税
などなど、将来への漠然とした不安となる材料はたくさんあります。
格差社会がさらに広がり「時間はあるけど、給料の良い仕事とお金がない」状況に置かれる人がさらに増える可能性は大いにあります。
「うまい話」を持ってくる人たちは、こうした「不安」をかきたてるのが巧妙なので、「自分は騙されない」と思っていても、気がついたら「引っかかってしまった」というケースも十分にありえます。
本記事では、怪しいビジネス・副業・投資話によくある特徴から「うまい話」を見抜くポイント、コツをご紹介します。
また、後半では「騙されない人」になるための生き方、考え方のトレーニング方法をご紹介しています。こちらもあわせて見てみてください。
・自分は「だまされやすい性格」だと思う
・稼げそうなビジネス(投資話)に誘われたが「うまい話にはウラがありそう」で怖い
・夫(嫁)や親・兄弟など家族が怪しいビジネスをしている。大丈夫なのか心配
・勢いで契約してしまった商品があるけど、解約できるの?
私が「うまい話」を見抜けるようになった理由
私が「うまい話」を見抜けるようになった理由は簡単で、私自身が「怪しいビジネス」に山ほど勧誘されてきたからです。
それと、私自身20代のはじめに、いわゆる「マルチ商法」も経験しているので「勧誘する側」の心理やテクニック、裏事情も熟知しているということもあります。
私が過去に勧誘された「うまい話・怪しい副業詐欺一覧」
・マルチ商法(健康食品、サプリメントだけでも10社ほど)
・バイナリーオプションの投資スクール
・高額な投資家養成塾
・高額な自己啓発スクール
・謎のスピリチュアル系カウンセラースクール
・高額の英語教材、速読教材
・リゾート会員権ビジネス
「うまい話」にはもう騙されない!怪しいビジネス・副業詐欺・商材を見抜く7つのポイント
怪しいビジネスや副業、商材を扱った「うまい話」の勧誘方法は実に巧妙です。
しかし、見極める「ポイント」さえ知っておけば、だまされる前に回避することができます。
①【実はマルチ商法?】「紹介型」のビジネス・副業には要注意
いまや空いた時間に副業(サイドビジネス)を始めるサラリーマンは珍しくありません。
しかし、その報酬モデルが「人を紹介すること」に大きく依存するビジネスは要注意。
商材がなんであれ、オンライン、リアルビジネスを含めて警戒したほうが良いです。
いわゆる「マルチ商法」とは、市場一般に比べ割高な商材を「不労所得が稼げる(可能性がある)権利」という付加価値をつけて、販売流通網を築くものです。
※「マルチ商法」と言えばイメージが悪いので、会員の間では一般的に「ネットワークビジネス」と言っていますが、同じものを指します。
この業界は日本でも50年以上の歴史があり、人の射幸心の煽り方、マインドコントロール術などのノウハウの蓄積は目を見張るものがあります。
会社やグループによっては無理なノルマを課せられたり、家庭が崩壊してしまった…なんていう話も聞きますので、「マルチかな?」と少しでも感じたら近づかない方が無難です。
また、「マルチ商法」自体は現在は違法ではないものの、法律によって厳しい活動制限があるので、コンプライアンスを守りながら組織を拡大するのは、営業のプロでも難しいです。
会社員が片手間でやって成功できるものではないので、最初から手を出さないのが良いでしょう。
「マルチ商法」の危険性と稼ぎ続けることの難しさについては、別記事で詳しく解説しています。
②利回り(リターン)が良すぎる「うまい」投資話には要注意
投資には、「ハイリスク・ハイリターン」の原則があります。
例えば、近年話題になった仮想通貨(暗号通貨)は、為替よりも相場のアップダウンが激しく「大勝ち」できる可能性がある代わりに「大負け」する可能性も持っています。
この原則を知っていれば、「リスクはほとんどない」「ローリスク・ハイリターン」「勝率90%以上」などを謳った投資話、儲け話は怪しいことに気づけるはず。
誰しも、本当に儲かるノウハウは簡単に人に教えたりしません。
「うまい話にはウラがある」とはよく言ったもので、結果、高額な運用ソフトやスクール受講を買わされるケースもあるため注意が必要です。
例外的にローリスク。ハイリターンが期待できる投資方法に、新規上場株式を取得できる「IPO投資」というものがあります。
しかし、自分の時間と資金をかなり拘束されるので、それらのデメリットを考慮した上で利用する必要があります。
③簡単&誰でも稼げる系の「うまい話」には要注意
クリックするだけ、アンケートに答えるだけで「高額報酬がもらえる」などの謳い文句はさすがに怪しいと気づけますが、世の中には巧妙な手口がたくさんあるので注意が必要。
Youtubeでも、副業ノウハウの動画などがいくつもアップされていますが、安易に飛びつくのは考えものです。
「誰でも簡単にできる」「簡単に稼げる」ということは、そのビジネスの専門性(参入障壁)は低いということ。
すると供給過多によって単価が下がり、すぐ食べられなくなることは簡単に想像がつきます。
「簡単に稼げる」は、「簡単に稼げなくなる」と表裏一体ということを覚えておきましょう。
大々的に公開されている副業ノウハウは、ブームが過ぎた、競合先が多くなり稼げなくなった、などの「訳アリ」ノウハウです。
そのビジネスではもう稼げないので、ノウハウを教材化して最後の一儲けをしようとしている可能性があり、慎重な見極めが必要です。
大きなリターン(収入)を得るためには、それなりの努力(専門性の蓄積)や対価(リスク)が必要になります。
「誰でも簡単に一攫千金」はありえないのです。
④デメリットやリスクが「うやむや」になっている「うまい話」は要注意
どんなビジネスや投資にも、それなりのリスクやデメリットは常に存在します。
いいところばかりをアピールされ、本来あるはずの「デメリットやリスク」があまり語られない話は要注意。
好条件すぎる「うまい話」には必ず裏があります。
契約してみると、月々の商品購入(ノルマ)が必要だったり、報酬発生に厳しい条件があったりなど「こんなはずじゃなかった」という落とし穴が潜んでいることも。
不審な点は質問攻めにして、リスクを正確に確認しておきましょう。
⑤「初期投資」として高額な投資・購入を要求してくる話は要注意
「初期投資」と称して高額な費用を前払いさせられるタイプの話は要警戒です。
具体的には、商品在庫を持たされたり、会員権やソフトウェアの購入をさせられるケースがあります。
副業系の話だと「勉強代」としてテキストや資格取得のセミナー受講などを要求される場合もあるでしょう。
このタイプは「マルチ商法」のような紹介制の仕組みを採用しているものもあります。
不必要に多額の前払いを要求される話は断りましょう。
⑥契約を急がせる&第三者に相談させない「うまい話」には要注意
「今申し込むと●万円引き」、「本日限定大特価」などは、お店や通販などで日常的によく見るフレーズです。
契約(購買)を急がせることで、買い手に冷静な判断をさせないのは、商売の常套手段。
悪徳商法も、この心理テクニックをフル活用しています。
例えば、(ちょっと古典的ですが)こんな手口やフレーズはいまだに健在です。
・「社会人だから自分で判断できますよね?」といった語りで、第三者に相談させない
・「今この話を聞けたあなたはラッキー」といったフレーズで限定感を煽る
・「将来的に爆発的にヒットするから、今乗っておけば確実に儲かる」など楽観的な将来展望
ちょっとでも「怖いな」「怪しいな」と思ったら、その場では契約せずに持ち帰り、翌日以降冷静に考えたり第三者に相談してみましょう。
⑦不安感や恐怖心を煽ってくる話には要注意
「買い手に冷静な判断をさせない」もう一つのテクニックとして、「不安や恐怖心を煽る」というものがあります。
人は本能的に不安や恐怖を感じると、それを解決する方法を求めるように行動します。
例えば、こんなフレーズに聞き覚えはありませんか?
・日本は世界有数の借金大国。将来必ず財政破綻する
・銀行に預けていても物価上昇でお金は相対的に減ってしまう
・終身雇用が崩壊。大手企業も早期退職を促進している など
これらのフレーズで「将来の不安」を感じた人は、その不安を解消するため「保険」や「金融商品」を買いやすくなります。
ある人は、「副業で収入の柱を作りましょう」と持ちかけられ、副業を始めるかもしれません。
この「不安を煽る」テクニックは、普通のビジネスや広告でも使われるものですが、悪徳商法の場合は度が過ぎていて、もはや「脅し」のレベル。
例えばサプリメントなら、普段の食事では必要な栄養が絶対摂れない、水道水は危ない、市販の空気清浄機はダメだ…など、あの手この手で不安を強調してきます。
また、買い手をわざと挑発し、感情的にさせて「冷静な判断をさせない」キャッチフレーズもあります。
・「○○○」はオワコン(もう古い)
・頭の良いあなたならこの価値がわかるはず …など
その他にも日常的に使われている「売るためのキャッチコピー」については、別記事で詳しく解説しています。
これらのフレーズは、自分に自信(軸)がない人、プライドが高い人に効果抜群なので、「この手のフレーズに弱いな」と感じたら、次項の「だまされない人」を目指すトレーニングも参考にしてみてください。
「うまい話」に騙されない人になる7つのトレーニング
以上、怪しい「うまい話」を見抜く7つのポイントをご紹介しました。
こうした「うまい話」や悪徳商法は、経験の浅い学生や新社会人などを「獲物」にすることが多いです。
しかし、「だますのも悪いが騙されるのも悪い」と言われるように、「だまされやすい人」にはいくつかの特徴があります。
これらの特徴をつかみ、克服するためにトレーニングすれば、自然と「だまされない人」に近づくことが出来ます。
①将来展望・自分の軸を持つ
将来理想とする人物像や、大切にしたい価値観をはっきりさせておきます。
自分の軸や価値観がはっきりしている人はメンタルが強く、交渉事などでも怯みません。
逆に、将来に漠然とした不安があって「何でも良いからお金欲しいな〜」と考えている人は、「カモ」にされやすい傾向にあります。
ポイントは「なりたい理想の自分」に焦点をあて、「理想の生活」についてはそれほど考えないこと。
「なりたい自分」にフォーカスすれば、自然と仕事の質、勉強、スキルアップ、立ち居振舞いを磨くことに意識が向きます。
しかし、「理想の生活」を中心に考えてしまうと、お金が得られそうな仕事や話、人脈などに意識が向いてしまい、気がつけば「うまい話」の餌食になっているかもしれません。
②自分の頭で考え物事の本質を見抜く「知恵」と「メンタル」を磨く
あやしいビジネスは「儲かる」「稼げる」ことをアピールしてくることが多いです。
しかし、どんなビジネスも「仕事」である以上、利益を上げるためには「誰の役に立つのか?」「社会にとってメリットがあるか?」という本質的な視点が必要。
例えば、マルチ商法の多くはEC(インターネット通販)が発達した現代でも、数十年前のアナログな営業活動をいまだに続けています。
これは非常に効率が悪くコストもかかるため、明らかに社会の発展にとっては悪影響。
ですが「ハマっている側」の人はそれに気づきません。
大勢の人の役に立ち、支持される「仕事」は後からお金もついてくるものです。
また、自分の頭で考える力をトレーニングすると、それほど大金を持たなくても豊かに暮らせるようになります。
③本業にフォーカス(集中)して仕事に打ち込む
人生は長いようですが、社会人になり、家族や人付き合いにかける時間が増えると、「自由にできる時間」は意外と少ないことに気づきます。
その限られた時間の使い方としていちばん大切なのは、「自分の仕事(本業)」に打ち込むこと。
めまぐるしく変化する現代では、プライベートも読書や勉強は欠かせないはずです。
「うまい話」は大体、どうでもいい飲み会や同窓会、質の低い異業種交流会に落ちていますが、本業に全力ならそんな所に出かける暇もありません。
現代はとにかく情報量が多く、いろいろな誘惑であふれているため、意識してそれらを遮断しないと「誰かの手のひらで踊らされる人生」になってしまいます。
「自分の軸」を大切にして、いらないモノや情報は積極的にカットしていきましょう。
④つきあう相手を選び「本当に尊敬する」人との時間を大切にする
30歳も過ぎると、仕事・プライベートを問わず、色んな人との関わりが増えます。
関わる人数が多くなるほど、まんべんなく付き合うのは難しくなるので、「つきあう相手を選ぶ」意識は大切。
私の経験上、こんな人には注意しています。
・愚痴や不満ばかりこぼしている人
・目上と目下に対する扱いが逆転する人
・表と裏の顔がはっきり分かれている人
・やたら上から目線でマウントをとってくる人
・金持ち(豊かさ)アピールをしてくる人
・他人の心情を推しはかれない人
・学生時代の旧友など、しばらく不通だったのに急に頻繁に連絡してくる人
それと、どんな人でも「表と裏」「美点と欠点」を持っているので、特定の人を盲信しすぎないのもポイントです。
⑤「うまい話」には必ず「ウラ」がある!相手のメリットを考える
本当に「うまい話」は人に教えたくないもの。
私も投資によって毎月不労所得を得ていますが、そのノウハウを同僚には話していません。
変なやっかみや嫌がらせがあるだけで、メリットがまるでないからです。
逆に「いい儲け話」が転がり込んできたら、それは必ず「ウラ」があります。
人は「自分にメリットのない」誘いや提案はしないからです。
これは日常生活でも同じで、いわゆる「おすすめ商品」とは、買い手にメリットがあるのではなく、値入(利益)が良いなど「売り手が儲かる」商品であることがほとんど。
言葉や数字のマジックにだまされないように気をつけましょう。
⑥お金の不安は「お金の教養」を磨いて解決する
お金の教養の高い人は、宝くじやギャンブルをほとんどやりません。
なぜかと言うと、これらは賭けた金額に対する「期待値」が低いため、長い目で見れば確実に損することがわかっているから。
着実に資産を積み上げるには、地味ですが「基本」である「節約」「貯金」「投資」のやり方を学ぶのが実は近道。
「急がば回れ」の言葉通り、まずはお金の流れをコントロールして一つずつ積み上げていくことが大切です。
⑦自分のスキルを生かした副業にチャレンジする
世の中は副業ブームですが、乗り遅れまいと安易に手を出すのはのは得策ではありません。
なぜなら、得に若いうちは自分の「本業」に時間とお金を投資したほうが、専門性(市場価値)の伸びは大きくなり、昇進や転職でも有利になるからです。
もし副業を検討する場合、下記のポイントに合致しているかを見直してみるといいでしょう。
・自分の将来設計や「本当にやりたいこと」に沿っているかどうか
・時間の切り売りではなく、キャリアアップにつながるものかどうか
副業は、戦略的に取り組むと本業とは別のサブスキルや人脈を築くことができます。「掛け算」を意識してみてください。
その契約&支払いちょっと待って!「騙されてる?」と気づいたらまずやること
以上、「だまされない人」になる考え方などのトレーニングについてご紹介しました。
しかし、「うまい話」を持ってくる人の話術や人心掌握術は巧みなので、注意していても「気がつけばダマされていた!」という可能性はゼロではありません。
少しでも「怪しいな」と感づいたら、慌てず冷静に次のように対処しましょう。
悪徳商品やビジネスの「契約前」に気づいた場合の対処法
将来性のありそうな商品やビジネスに出会って「興奮」している状態だと、人は冷静な判断ができなくなっています。
売り手も「今が絶好のチャンス」と射幸心をかき立ててくるので、なおさらです。
普段から「衝動買い」を良くしてしまう傾向のある人は特に要注意。
冷静に判断するには、まず一歩立ち止まって「時間をかけて検討する」こと。
信頼のおける第三者に相談したり、インターネットで客観的な口コミや評判を検索するのもいいでしょう。
とにかく「即決しない」ことが原則です。
悪徳商品やビジネスの「契約後」に気づいた場合の対処法
急いで契約してしまったけれど、冷静に考えて「やっぱり解約したい」と思った場合、まず「クーリング・オフ」ができるか確認しましょう。
「クーリング・オフ」制度については「国民生活センター」のホームページで詳しく紹介されています。
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
特にトラブルの多い「マルチ商法(連鎖販売取引)」は、法規制によって厳しく取り締まられているので、訪問販売や電話販売に比べ長いクーリング・オフ期間(20日)が設けられています。
国民生活センターのホームページでも解決しなかったり、書類不備などで解約できない場合は落ち着いて、お住まいの自治体にある「消費生活センター」に相談しましょう。
参考:【全国の消費生活センター等】(独立行政法人国民生活センター)
【まとめ】足元を見つめ直し「今持っている幸せ」を再確認しよう
以上、「うまい話」には騙されないためのポイントと対処法について紹介しました。
・「紹介型」のビジネスには手を出さないのが無難
・ハイリターンの投資話は「ハイリスク」だと心得る
・高額な前払いを要求してくる話は「詐欺」の可能性がある
・「軸」をしっかりもち、甘い誘惑に負けない自分を作ろう
・「うまい話」には必ず「ウラ」がある
・うっかり契約してしまっても、落ち着いて対処すれば大丈夫
お金は不思議なもので、いくら持っていても「もっと欲しい」と思うものです。
今の仕事にそこそこ満足していても、企業の年収ランキングなどを見ると「もっといい仕事が他にあるんじゃないか」と考えてしまうのが人間というもの。
冒頭で紹介した映画「パラサイト 半地下の家族」の劇中には、主人公達の住む家に「知足安分」という格言が飾られています。
この「知足安分」とは、「足りていることを知り、自分の状況に満足する」ことを意味しています。
毎日帰る家があって、衣食住やインフラが整っていて、インターネットで情報が簡単に手に入り、注文したものが自宅に届く。
さらに月々少しの金額で電話やメールが使え、映画や音楽なども楽しみ放題…。
あらためて考えると、こんな恵まれた時代は、日本だけを見てもここ20年ほどしか存在しません。
当たり前に慣れてしまうと、こういった「実はとても恵まれている」という事実を見落としてしまいがちですが、「幸せ」とは意外と近くに落ちているものなのです。