ども。さん太(@PonkotsuSanta)です。
人生で「損」をせずに、人間関係のストレスから開放される方法があるとすれば、何を思い浮かべるでしょうか?
「明るい性格に変わって、だれとでも良好な人間関係を築くこと」
「コミュニケーション力を磨くこと」
たしかに、これらも大切なことではあるのですが…
そう考えて、あれこれ試すうちに行き着いたのが、「上手な断り方を身につけること」です。
例えば、ショッピングモールで買い物をしていて、店員さんに勧められるたびに買い物していては、お金と時間がいくらあっても足りません。
人間関係では「断る」選択がどうしても必要になります。
「上手な断り方」については、義務教育で教えるべきだと思うくらい重要なのですが、やはり学校では人生で本当に大事なことは教えてくれないものですね。
今回は「上手に依頼や誘いを断る方法」についてまとめてみます。
・優柔不断で悩むことが多く、性格を直したい
・真面目で優しい性格なので、いつも損ばかりしている
・頼まれると断れず、色んな人から仕事を押し付けられる
・飲み会や結婚式など気乗りしなくても断れず行ってしまう
社会は、断れない「いい人」が「損」するようにできている
まずはじめに、この社会にはある「ルール」が存在します。
それは、「断れない人が『損』するようにできている」ということ。
断れない人は、言い換えると「真面目で責任感の強い『いい人』」のことです。
「いい人」は、人に頼られるとつい話に乗ってしまうので、たとえばこんな「損」をしてしまいます。
・飲み会やイベントに人数合わせで呼ばれる
・店員に勧められるまま、要らないものを買って後悔
・マルチ商法や怪しい話にひっかかる
・仕事の商談で不利な条件・要求をのんでしまい業績が下がる
・知人にお金を貸したが返ってこない…
結果、自分のための時間が作れず、身も心もお財布もボロボロになってしまいかねません。
その結果「いい人」は消耗してしまい、「自分の幸せ」からはどんどん遠ざかってしまうのです。
・メンタルを病んでしまい、うつ病などが深刻化しやすくなる
・メンタル不調が続くと、友人・恋人や家族との関係もギクシャクする
・結果、人生の幸福感を得られず「幸せ」から遠ざかる
つまり、小さな「断る」という行動ができないばかりに、いつまでたっても「幸せ」になれないのです。
逆に、「上手に断る」ことさえできれば、人生の質と満足度は良くなっていくとも言えます。
【あらゆるケースで使える】「上手な断り方」のポイント5つ
「上手な断り方」には5つのポイントがあります。
- はじめに「ありがとう」の意思を伝える
- 「ごめんなさい」を封印する
- きっぱり「断る」意思を示す
- 嘘をつかない
- 自分が主導権を握る
これを身につけると、相手に嫌な思いをできるだけさせずに、きっぱりと断ることができるようになります。
はじめに「ありがとう」の意思を伝える
「ありがとう」はどんなシチュエーションでも使える万能キーワードです。
よほど性格が曲がっている人を除けば、「ありがとう」と言われて、嫌な気持ちになる人はまずいません。
断り文句のはじめに「ありがとう」をつけるだけで、印象は格段に良くなります。
→「誘ってくれてありがとう!でも残念だけどその日は予定があって行けないな…」
特に、文面が冷たくなりがちなメールやチャットでは「ありがとう!」の効果はより高まります。私がよくメールやビジネスチャットで使っているフレーズをいくつかご紹介します。
・さっそく回答をいただき、ありがとうございます。
・急な依頼にも迅速にご対応いただき、ありがとうございました。
「タイピングがめんどくさい!」という人は、WindowsにもMacにも標準で入っている「辞書ツール」で登録しておくと、秒速で入力できます。
例えば「あ」を入力すると、変換候補として「ありがとうございます。」が出てくるように設定できます。
「ごめんなさい」を封印する
そもそも、誘いや依頼をしてくるのは「相手の自由」であって、それを断るのは「自分の自由」です。
謝る必要はどこにもありません。
「ごめんなさい」「すいません」「申し訳ない」が口ぐせの人は、無意識に自分を卑下してしまいがち。
ごめんなさいを封印して「ありがとう」に変換するだけで、自尊心を守りつつ、相手にポジティブな印象を伝えられます。
きっぱり「断る」意思を示す
断り方でよくある失敗が「あいまいな返事をする」ことです。
特に、セールスや宗教、マルチ商法などのしつこい勧誘は、「きっぱり断る姿勢」を示さないと相手もあきらめません。
「ありがとう」の気持ちを最初に伝えていれば、あとは「必要ない」「行かない」などきっぱり断ってしまってOK。
理由はシンプルに、「今の生活に満足しているから」で十分です。断り方のフレーズ例をいくつかご紹介します。
・今の仕事が楽しくて忙しいから、他のことに手を出す時間がないんだ。
・その手の誘いはみんな断るようにしてるんだ。
・残念だけど、その話には興味ないな。他の人を当たってみて。
嘘をつかない
断る理由を探そうとして、つい軽い「嘘」をついてしまうことが、昔の私にはよくありました。
「その日は友達と予定があって…」など、変に些細な嘘をついてしまうと、バレたときの対応が面倒です。
でも、よく考えると、断るのは「自分の自由意思」であって、「正当な理由」なんて別になくて良いのです。
気乗りしない誘いなら、「興味がない」「何となく気が乗らない」でもまったく問題ありません。
自分が主導権を握る
相手の誘いや依頼を一度「きっぱり断ってしまう」ことで、こちら側が主導権を握ることができます。
さして興味がなくどうでもいい誘いなら「興味が出たら、こちらから連絡する」と言えば、多くの場合は相手が諦めてくれますし、自分に「連絡する・しない」の選択権を残せます。
逆に興味があったりプラスになる誘いであれば、空いている別日を提案するなど、代案を示します。
うまくお互いの予定が合えば万事OK。合わなくても「歩み寄る姿勢」を見せていますから、断られた方も悪い気はしません。
つまり、相手との縁をつなぎとめるのも、切ってしまうのも「自分次第」。
あいまいな返事や先送りをせずに、自分の意志で何らかの答えを出すようにします。
下手な断り方とは?
逆に「下手な断り方」は、上記の5つのポイントの逆をしてしまうことです。
- 相手を否定してしまう
- 「ごめんなさい」と連呼してしまう
- 「きっぱり断れず」はっきりしない返事を返す
- 断るために小さな嘘をついてしまう
- 相手に主導権を握られたまま
否定的な理由をつけて断ってしまうと、相手も自尊心が傷つきますから、もう今度から誘われなくなると思っていいでしょう。
心底、縁を切りたいと思っている人ならいいですが、誰にでも失礼な態度で接していると、知らず知らずのうちに孤立してしまいます。
その傷を少しでも埋める「気遣い」のある断り方が「上手な断り方」なのです。
仕事の依頼や無茶振りを「上手に断る」5つの方法
知人・友人であれば比較的簡単に断れるという人も「仕事」になると話は違ってきます。
責任感があり、器用に物事をこなせる人のところには、様々な仕事が舞い込みます。
しかし、ハイハイと何でも受けていると、「あの人に頼めばやってくれる」と「評判」になり、ますます仕事は増えていきます。
すると依頼のたびに仕事の中断も増えるので、時間効率が悪くなり、もっと仕事が回らなくなる悪循環に…。
結局、本来自分がすべき仕事もこなせなくなり、成果の出ない「器用貧乏タイプ」になるかもしれません。
そもそも、日本の生産性の低さは先進国G7中ダントツのワースト1。
先週、公益財団法人・日本生産性本部が、日本の2017年の労働生産性が主要先進7ヵ国(G7)で最下位だったと発表した。
このワースト記録は、なんと47年連続。東京オリンピックまでこんな調子が続けば、「50年間、生産性を上げることができなかった先進国」という、誇らしくない世界タイトルを獲得してしまうのだ。
つまり、日頃やっている「仕事と思っているもの」も実はかなりムダだらけで、本来やらなくて良いことが混じっている可能性が十分にあります。
生産性のない会議、そのための資料作成、責任回避のボールの投げ合い…
「その作業ってほんとに必要ですか?」
…と、心底感じることも多くあるでしょう。
そのため、自己防衛のためには「上手な断り方」を使って、適度に仕事を取捨選択できるようになっておくとラクです。
やりたくない仕事を「上手に断る」には?
- 八方美人をやめる
- 自分しかできない仕事をもっておく
- 普段は爪を隠しておく
- 列に並ばせる
- いつでも会社をやめられる準備をしておく
そうすれば「断る」必要もなくなるからね
八方美人をやめる
仕事を抱え込む人は、人当たりがよく「気のいい人」であることが多いです。
しかし誰とでも隔たりなく接していると「いい人」だと思われて、面倒な仕事を持ち込まれるリスクも高まります。
特に大きな組織では、人を見極めることが大事。
調子の良いときにはすり寄ってくるのに、いざというときに手のひら返しをする不誠実な人も中にはいます。
そういった「嫌な人」や「トラブルメーカー」からは、意識して距離をとっておくほうが無難です。
上司や同僚に「嫌われた」としても全く問題ない理由は別記事で詳しく解説しています。
自分しかできない仕事をもっておく
専門スキル、知識を有する仕事など、「自分にしかできない仕事」をもっている「スペシャリスト」には、生産性の低い仕事を頼みにくいものです。
小さな領域でもいいので、得意分野に磨きをかけましょう。
特定スキルを磨いていけば、自分の市場価値も高まり、後述する「会社をいつでも辞められる」状態も作れます。
自分の強みの磨き方は、こちらの記事が参考になります。
普段は爪を隠しておく
特定の分野では突出する一方で、それ以外のスキルは会社ではオープンにしないほうが無難です。
例えば、専門分野ではないものの、Excelやパワポが得意なAさんがいるとします。
すると当然、「ExcelはAさんが詳しい」と社内で評判が立ち、ちょっとした依頼や相談が来やすくなります。
もし、ちょっとしたデザインや動画編集ができる場合は、「ちょっと結婚祝いの動画作ってよ(もちろんタダで)」というように、プライベートの時間まで奪われかねません。
そのため、本来の職責でない分野のスキルは、必要なければ会社ではひけらかさないようにします。
もちろん、「自分にしかできない仕事」にできそうなスキルは惜しみなく使いましょう。
依頼してくる人を「列に並ばせる」
仕事を依頼してくる人で、具体的なスケジュール感を持っていない人は多いです。
と、キレそうになることもあるでしょう。
そもそも「なる早」「そんなに急がない」などの曖昧な単語を連発する人は「時間感覚がまったくない」ので、こちらから「妥当な納期をつけて、順番待ちの列に並ばせる」ことを試してみてください。
・今日中は無理ですが、木曜日の午前中にはできます
・今仕事が立て込んでいるので、3ヶ月待ちになります(笑)
つまり、「あなたの仕事を最優先にはしませんよ」「他にも行列に並んでいる人がいるんですよ」というメッセージを送るわけです。
こうして「なる早の通じない人」になっておくと、依頼してくる相手もスケジュール感を意識するようになり、いわゆる「無茶振り」は確実に減ります。(相手がちゃんと学習してくれる人であれば、の話ですが…)
いつでも会社をやめられる準備をしておく
以上を実践すれば、生産性の低い、ムダな仕事は回ってきづらくなるはずです。
しかし、それでも状況が変わらない場合、それは「会社の体質」や「上司や同僚のモラル」など、自分の責任外の問題かもしれません。
時間は有限なので、モラルと生産性の低い会社やチームで仕事し続けるのは「人生の損失」です。
そうなると、今の会社を辞めることも選択肢に入ってくるでしょう
仕事を断れない理由って、結局のところ「断って査定に響き、最悪クビになったらどうしよう…」だと思います。
こうした不安は、普段の「準備次第」で解消できます。
・貯金しておく(生活費×6ヶ月分以上)
・生活コストを下げる
・転職先の目星をつけておく
・つぶしのきくスキル・語学を身につけておく
・転職時にアピールできる実績をつくっておく
・会社の給料以外の収入源(副収入)をつくっておく
一番手っ取り早く効果が高いのが、十分な「貯金」をしておくこと。しばらく困らない貯金があれば「いざとなれば辞められる」という心理的な安心感が生まれるので、仕事や会社でのストレスはグッと減ります。
生活コストを下げて、給料の大半を貯金に回せる仕組みづくりは別記事にまとめています。
私も20代半ばで一文無しになっていますが、数年で復活できました。その時にやったことをまとめたのがこちら。
【まとめ】一度しかない人生を大事にするために「断り方」を磨こう
以上、誘い&頼みを断れない人向けの「上手な断り方」についてまとめました。
・「ごめんなさい」は禁句。「ありがとう」に変換すればポジティブに断れる
・明確な「断り文句」できっぱりと断る
・しつこい勧誘は「必要ない」意思を示して相手にスキを与えない
・仕事の依頼には「無駄なもの」もかなり混じっている
・時間感覚が欠けている人には自分から明確な納期を伝える
断ることが苦手な人は、「断ると相手が困るのではないか」「自分が引き受けないと誰もやらないのでは」と考える、優しくて責任感が強い人だと思います。
しかし実際は、自分で考えているほど、持ち込まれる頼まれごとの重要度は高くない場合が多いです。
断ってしまえば、依頼主の人が自分でやるかもしれないし、依頼自体が白紙になる場合もあります。
つまり、結局はその程度の依頼だったということ。
見方を変えれば、ムダな依頼を「断る」ことで、会社や社会の生産性に貢献しているとも言えます。
だから、冷静に見極めて、断ってしまって良いのです。
ぜひ「断り上手」になってストレスフリーな毎日を送りましょう