ども。さん太(@PonkotsuSanta)です。
昔は「セミリタイア」と聞くと、ごく一握りの高給取りのおじさんだけのものと思っていましたが、現代ではある程度の資産とスキルを身につければ、誰にでも可能性があります。
本記事では、「30代からセミリタイアして自由に暮らす」ための具体的なステップについて解説します。
・独立してやりたいことがあり、将来会社を辞めようと思っている
・起業する気はないが、辞職してのんびり自由に暮らしたい
・会社と仕事に身を捧げる生活に疲れ、別の生き方を模索している
なぜ30代・40代から独身セミリタイアを目指すのか
近年、欧米を中心にした先進国の若者の間に「FIRE」と呼ばれるムーブメントが広がっています。
FIRE(Financial Independence, Retire Early)ムーブメントとは、 経済的独立と早期退職を目標とするライフスタイルを啓蒙するムーブメントである。この生活モデルは、ブログ、ポッドキャスト、およびオンラインフォーラムで共有されている情報を通じて2010年代より大きな注目を集め、特にミレニアル世代に人気が高まった
つまり、お金の心配をしなくてもいいだけの貯蓄と収入源を確保しながら、定年を待たずに会社をリタイアし、残りの人生を自由に楽しもうという考えです。
最近になって「セミリタイア」が注目されるようになったのは主に次のような背景があります。
・交通網・生活インフラが整い、地方でも暮らしやすくなった
・ネット通販で田舎でも買い物がしやすくなった
・レンタル・シェアサービスが増え、必要なものは「借りる」という選択肢が増えた
・人口・地価が上がり続ける都会で生活することへの疲弊
・疲弊する管理職を見て希望が持てない
・終身雇用が無くなり会社に頼れなくなった
・ネット経由で自由な働き方ができるようになった
・ネットの普及、価値観の多様化で「趣味」を仕事にしやすくなった
以上から、定年後、体力も気力も尽きた後の「余生」ではなく、若くて活動的なうちにリタイアして「自分の本当にやりたかったことをやる」という生き方も、人生の一つの選択肢であると言えます。
リタイア・セミリタイア・アーリーリタイアの違い
「リタイア」「セミリタイア」と「アーリーリタイア」は混同されがちですが、実は意味合いに違いがあります。
・定年に満たない退職全般を指す言葉
・十分な貯蓄(収入)があれば「完全リタイア」となる
・十分な貯蓄(収入)がなければ何らかの仕事を続ける「セミリタイア」となる
・退職し定職には就いていないが何らかの仕事はしている状態
・仕事はフルタイムでなく自由時間が多い
・しばらく生活に困らない貯蓄がある
・仕事を全くしなくても生活に困らない状態
・生活のための仕事がないので自由時間がとても多い
「リタイア(完全リタイア)」とはいわゆる「働かなくても生きていける」状態のこと。
この状態を目指すには、居住地にもよりますが、約5,000万円もの貯蓄が必要となります。
30歳からリタイアを目指し、がんばって毎年200万円ずつ貯金しても、達成する頃には55歳。けっこういい歳になってしまいます。
また、人間は太古の昔からコミュニティを作り、集団の中で生活する生き物ですから「仕事や役割」がないと生きがいを失いストレスになります。
そのため、完全なリタイアではなく、生活を維持するための仕事をマイペースで続けながら、趣味ややりたいことも楽しむ「セミリタイア」を目指すほうが、無理なく理想のライフスタイルを実現できるのです。
独身セミリタイアするのに必要な貯蓄額はどのくらい?
独身セミリタイアするのに必要な貯蓄額は、毎月定期的に得られる収入があるかどうかで変わってきます。
継続収入がなければ貯金を切り崩すしかないですが、株式等の配当や売買益が継続的に発生すれば、貯金を維持しつつ生活することも可能。
一人暮らしでも、質素に1ヶ月10万円で暮らせるなら、1年間で必要な生活費は120万円(+突発的な費用)となります。
独身セミリタイアを実現する上で、継続収入を得るためにぜひ取り組みたいのが「投資」です。
もし資産運用に使える余剰資金が1,500万円程度あり、年間利回り10%で運用できたとすると、投資による収入は税引き後で約120万円となり、ほぼ生活費をまかなえる計算に。
一度仕組み化したらほとんど何もしないで「年間利回り10%&利益100万円以上」を狙う私の投資術はこちらの記事で解説しています。
投資先の中でも2020年末から急成長しているのが「Bitcoin」です。
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突発的な費用(冠婚葬祭・医療費など)への備えとして+500万円と合わせて見積もれば、約2,000万円あればセミリタイア生活は可能とわかります。
大卒年収400万円台の方なら、毎月15〜20万円、毎年200万円を貯金していけば「30代前半」でセミリタイア生活は可能です。
「人生どん底」を経験した私でさえ、36歳には2,000万円を貯められる計算なので「30代セミリタイア」は誰にとっても十分可能性があります。
30代・40代で独身セミリタイアするメリット・デメリット
昔の日本では「定年までがむしゃらに働く」ことが良しとされてきました。
近年は少子高齢化で人手不足なので、高齢になっても働き口はあり、下手をするとまさに「一生働く」人生が待っています。
しかし「40歳までに」「3,000万円貯めたら」セミリタイアしようと「自分のゴール」を設定すれば、この「先が見えない不安」はかなり軽減されます。
30代・40代で独身セミリタイアするメリット
「リタイア」と聞くと、なんだか消極的なイメージですが、30代・40代でセミリタイアをめざすメリットは、実はこんなにあると考えています。
- 嫌な仕事もいつかは辞められることがわかり、仕事に前向きに向き合える
- 明確な貯蓄目標があることで出費や時間の使い方にもメリハリが生まれる
- 貯蓄スピードを上げるために副業や投資のスキルが身につく
- 同じ価値観を持つパートナーと出会いやすい
- 30〜40代の若さと体力で自分の事業ややりたいことを実現できる
- もし気が変わってリタイアしない場合も、まとまった貯金が手元に残る
実際にセミリタイアできれば大成功で、若いうちに自由な時間を手に入れることができます。
でも仮に途中で「やっぱり今の仕事がやりがいがある」と気付き、仕事に精を出すとしても、手元には千万円単位のまとまったお金と投資スキルなどが残ります。
また、資産が1,000万円を超えたあたりから「いつでも会社を辞められる実感」があるので、仕事でも思い切ったチャレンジができたり、左遷やクビ切りにビビらずに済むので、精神衛生的にもとっても快適。
そのため、実際にリタイアできるかどうかに関わらず、一度は目指してみる価値があると考えています。
30代・40代で独身セミリタイアするデメリット
一方、「30代・40代で独身セミリタイアするデメリット」もそれなりにあります。
- 質素な生活を長年継続する必要がある
- お金のかかる趣味や車などは諦める必要が出てくる
- パートナーと価値観が合わない可能性もある
- 一度「社畜」を辞めて長年経つと会社員生活に戻れなくなる
- 保険料や税金の計算・支払いを自分で行う必要がある
一番のハードルは、すでにパートナーがいる場合、「価値観が合わない」可能性があるということです。
日本は今でも「まじめな会社員や公務員」が人生におけるテンプレートになっていて、セミリタイアを目指している人は少数派。
誰しも「少数派」になることは抵抗感があるので、パートナーや家族から反対されるケースもあるでしょう。
その場合は周到な準備と念入りな会話、説得が必要となります。
【30代・40代】独身セミリタイアを実現する具体的な4ステップ
セミリタイアを目指すにあたり、すでにパートナーがいて共働きなら貯金ペースはかなり早いので、早期のリタイアが可能です。
そんな独身さんでも、次のステップを順番に踏んでいけば十分な資産を作ってセミリタイアは十分可能です。
- ムダなものや消費の断捨離と節約
- 継続的な収入源を得る(投資・副業)
- 必要な貯蓄額と生活費を計算
- 最適な居住先を見つけ定住
ムダなものや消費の断捨離と節約
独身でセミリタイアするためには、一人で「数千万円」のまとまったお金を貯める必要があります。
毎日豪遊していてはお金はいつまでたっても貯まらないので、最初のステップとして「お金」と「時間」の使い方を見直す必要があります。
十分な収入があるはずなのに、毎月10万円以上の貯金もできていない家計では、必ずどこかに「ムダ」があります。まず家計を見直しましょう。
また、いらないモノをよく買ってしまう、部屋がごちゃごちゃしているという人は、持ち物を思い切って断舎離するだけで「貯金体質」に生まれ変われます。
モノと同じく「趣味」も一緒に見直すと、さらに節約効果は高まります。セミリタイアを目指すためには「コスパがいい」趣味を見つけるのがおすすめ。
セミリタイア後は自由時間が会社員時代の何倍にもなりますので、「一生モノ」の趣味を今のうちに探しておきましょう。
継続的な収入源を得る(投資・副業)
ムダなものを削ぎ落として自分のライフスタイルが明確になったら、次に、リタイア後の収入源となる投資や副業に取り組みます。
運用益などの収入源がなければ、単に貯金を切り崩して生活するしかなく、必ずどこかで行き詰まってしまいます。
例えば私の場合、本業とは別に以下のような収入源を確保しています。
・株式(投資信託)
・FX
・仮想通貨(暗号資産)
副業ブログで継続収入を得ることは正直誰でもできるものではないので、積極的におすすめはしていません。
副業は、本業のスキル(プログラミング、デザイン、語学など)を活かせるものや、手作りのアクセサリーや雑貨、同人誌など、自分が好きなことをベースに始めると良いです。
また、「働きたくない」タイプの人なら、株式などで配当や売買益を得ていくのが手っ取り早いです。
その手法は以下の記事にまとめているので、興味ある方はのぞいていってみてください。
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必要な貯蓄額と生活費を計算
投資を始めてみて、自分の投資傾向、平均的な利益(リターン)がわかったところで、実際にリタイア後の生活費と必要な貯金額を具体的に計算してみます。
月10万円
【収入】
投資利益:月5万円
副業収入:月2万円
労働収入:月3万円
このように、もし投資の運用利益などで毎月7万円をカバーできる場合、その他の労働収入で3万円を稼げばいいことがわかります。
時給1,000円のバイトなら30時間なので、1日3時間の労働を10日間でクリア。
具体的なリタイア後のシミュレーションを行っておくことで、会社をやめた後「こんなはずじゃなかった!」と失敗してしまうリスクをある程度減らすことができます。
また、セミリタイアできるほどの資産形成までには約10年がかかります。
歳を重ねるということは、親の世話や医療費など余分な出費も増えますので、その辺りも計画に入れておきたいところです。
人生計画書(ライフプランシート)の作り方
セミリタイアする、しないに関わらず、お金が原因で困らないためには「人生計画書(ライフプランシート)」を作るのがおすすめです。
「計画書」といってもExcelのような表計算アプリで作る簡単なものでOK。
Excelを持っていない方でも、Googleアカウントさえあれば「Googleスプレッドシート」が無料で使えるので誰にでも作れます。
例えばこんな感じ。近年流行の「地方移住」を行った場合のモデルケースです。
人生計画書を作成しておくことで、転職や遠方への引っ越し、結婚、出産、子供の進学など「人生の大きなイベント」を見える化でき、前もって貯金など準備することができます。
4人家族のモデルケースを入力済みなので、参考にしつつ、内容を書き換えてオリジナルのライフプランを作ってみてください。
最適な居住先を見つけ定住
私たちが幸運なのは、生活インフラ、インターネットと個人宅配が発達した国と時代に生きていることです。
全国どこにいても必要なものを取り寄せることができ、ネットで世界中の情報にアクセスできます。
そのため、移住先は自分の価値観や理想のライフスタイルを実現できそうなところであればどこでもOK。
例えば、こんなパターンが考えられます。
・大都市にアクセスしやすく地価も安い地方都市
・毎日サーフィンできる沿岸の町
・有名な温泉街に近い町
出版社の宝島社が発表している「住みたい田舎ベストランキング」によると、例えば以下のような自治体が移住先として人気なのだそうです。
「住みやすさ」の基準としては以下のような点が評価される傾向にあります。
・快速・特急の停車駅や高速道路のICがある
・空港までバスや車でアクセスしやすい
・大企業や工業地帯があり求人に困らない
・医療・教育環境が整っていて子育てがしやすい
・温泉やキャンプ場など自然環境が豊か
・地元住民が県外の移住者にも優しい
私が居住先候補として検討しているのは、例えばこのような街です。
・岐阜県 各務原市
・広島県 福山市
・福岡県 北九州市
・大分県 中津市
「ふるさと納税」がきっかけで移住先候補になった町もあります。
例えば「岐阜県 各務原市」はふるさと納税をきっかけに興味を持ち、旅行もしたところ、住みやすそうな町だなと感じています。
まずは旅行を兼ねて何度か訪問し、実際に賃貸住宅で住んでみて、気に入ればマイホームというようなステップを踏んでいく考えです。
最近は、地域活性化を目的とした「移住フェア」や都会からの移住を促進する補助金制度も出ていて「地方移住」はこれからもトレンドが続きそうです。
独身セミリタイアに「結婚しない」という選択肢はアリ?
独身セミリタイアを目指すのであれば、場合によってはそのまま結婚せず「生涯独身」で暮らすことも想定する必要があります。
終身雇用が崩れたと言っても「公務員」や「会社員」として働く人が多いのが現在の日本。
セミリタイアを志向すると、パートナーに公務員や大手企業の正社員などを求める「安定志向」タイプとは価値観が合わなくなります。
すると必然的に「大多数」の異性とは価値観が合わなくなるので、良い出会いに恵まれなければ「生涯独身」になる可能性も十分にあるのです。
【結婚しない若者が急増】男性の4人に1人は「生涯未婚」という現実
結婚しない若者は年々増えてきており、2015年時点で男性の生涯未婚率は「24.2%」。
直近の2015年国勢調査では、男性の生涯未婚率は24.2%、女性は14.9%となっています。表現を変えるならば、「日本の50歳男性の約4人に1人は一度も結婚経験がない」という状況です。
つまり「生涯独身」ということ自体は今やそれほど珍しくもありません。
昔ならまだ「いい歳して結婚していないのは体裁が悪い」という「世間の目」がありましたが、今ではかなり薄れてきました。
しかし、自由を謳歌できる代わりに「生涯独身」のデメリットもそれなりにあるので注意が必要です。
・孤独な老後が待っている可能性大
・(兄弟がいなければ)両親の世話や実家の片付けを一人で行う必要がある
・(特に田舎では)周囲の視線や世間体が気になる
・病気等で倒れても頼れる家族がいない
人間は太古の昔からコミュニティを作って「群れ」で暮らしてきた生き物です。
たとえ経済的に不自由はなくても「生涯孤独」というのは普通の人にとってかなりのストレス。
つまり「結婚しない」という選択は、アリかナシで言えば「アリ」ではあるものの、それはそれで寂しい老後を覚悟しなくてはいけません。
そのため、少しでも「いつかは結婚したい」と思うのであれば、セミリタイアを目指しつつも、価値観の合うパートナーを探す努力が必要です。
【まとめ】独身セミリタイアは誰にでも実現可能性あり!ぜひ人生の選択肢に加えてみて
以上、30代・40代で独身セミリタイアを実現する具体的な4ステップについて紹介しました。
・セミリタイアに必要な貯金はさほど多くない。「2,000万円」が目標ライン
・ムダなものを断舎離することで自分の「本当にやりたいこと」が見えてくる
・サラリーマンのうちから副業・投資で収入の柱を育てよう
・理想のライフスタイルに合った定住先を見つけよう
本記事を書くにあたり、20〜30代の友人や同僚などに将来の住まいやライフスタイルについてヒアリングしてみました。
すると、将来「こうなりたい」という具体的なイメージを持っている人は「ほとんどいない」ということがわかりました。
「将来どうなるかわからないから先のことは考えてもしょうがない」
「いつか何かの店を出したいが、いつになるかはわからない」
予定通りにいかないのが人生の面白いところですが、何もイメージがないと目先の楽しみに「なんとなく」お金や時間を使ってしまいます。
しかし、今回ご紹介したステップを少しずつ積み上げていったところ、「36歳頃には実現可能」というメドがたち、具体的な移住先選定の段階に来ています。
マラソンでもゴールが視界に入った瞬間、今までヘトヘトになっていた体から、信じられない力が出るものです。
確かに、未来がどうなるかは誰にもわかりませんが、「自分の目標」は自分で立てることができます。
「セミリタイア」という選択肢をぜひ人生の可能性の一つに加えてみてはいかがでしょうか。